絵をクリックして操作する
GUIという言葉をご存じですか?「じー・ゆー・あい」と読みます。Graphical User Interfaceの略。絵によってコンピューターを操作するもの、といった意味です。
現在のコンピューターは、その多くがGUIを採用しています。実際の書類フォルダの格好をしたフォルダ(の絵)があり、その中にファイルをしまう。フォルダの中にフォルダを作ることもでき、そうした階層を利用して自分なりの構造を作っていくことができます。またフォルダの中を見るには、マウスを操作してポインター(画面に現れる矢印で、マウスの動きに追従する)をあて、ダブルクリックするだけでOK。ソフトの起動も同じ方法で、文字を入力する以外なら、マウスだけで操作できると言っても過言ではありません。
昔のコンピューターは、こんな作業環境ではありませんでした。まずマウスがありません。どうやって操作するのかといえば、すべてキーボードからの指示で行います。キーボードで打ち込んだ文字によってコンピューターが内容を理解し、動いてくれます。ファイルをコピーするにしても、ソフトを起動するにしても、それなりの言葉を打ちこまなければなりません。言い換えればそういう言葉(コマンド)を知らなければ、コンピューターを操作できなかったと言えます。こうした操作方法をCUIといいます。Character User Interfaceの略です。characterは「文字」を意味します。
GUIの方は、フォルダやファイル、ソフトの絵をダブルクリックするという、いわゆるグラフィカル(絵的)な操作ができますが、CUIではそうはいきません。ただコンピューターの操作に熟達してくると、GUIよりCUIの方が速く動かせるようになりますが、初心者にとっては、やはりGUIの方が分かりやすいし、コンピューターの操作よりも「ものを作る」ことに注力したいとなると、やっぱりGUIの方が作業性がいいと言えます。そこから、GUIは爆発的に普及しました。